配線整理

配線モール(ケーブルカバー)の選び方|壁と床を這うコードを隠す3つの基準

配線モール(ケーブルカバー)の選び方|壁と床を這うコードを隠す3つの基準

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この記事の内容
  1. この記事でわかること
  2. デスク下を整えても、壁までの「最後の1メートル」が残る
  3. 配線モールを選ぶ3つの基準
  4. 設置場所ごとの配線モールの比較
  5. 配線モールを目立たせずに取り付ける4つのコツ
  6. よくある質問
  7. まとめ|経路を決め、場所に合う形状を選び、下地を作ってから貼る

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この記事でわかること

デスク下を整えても、壁までの「最後の1メートル」が残る

木製デスクの脚元から壁のコンセントまで、床の巾木沿いに白い配線モールが真っ直ぐ延びている落ち着いた部屋。暖色の間接照明で床とモールが壁に馴染んでいる。

デスク上のケーブルを見せない配線に整え、天板下にトレーを付けて電源タップを浮かせるところまで進むと、デスク本体はかなりすっきりします。ところが、部屋全体を見渡したときに、まだ目に入る線が1本だけ残っていることに気づく方が多いはずです。

それが、デスクから壁のコンセントやLANの差込口まで床を這っていく主電源コードや、ルーターから伸びるLANケーブルです。

デスク下の道具はあくまでデスクの範囲を整えるもので、その先の床や壁までは面倒を見てくれません。壁際にデスクをぴったり寄せられる部屋なら気にならないこともありますが、窓の位置や部屋の形の都合でデスクとコンセントが離れていると、床を横切るコードが1本、2本と残ります。掃除機をかけるたびに引っかかり、ロボット掃除機が絡まり、見た目としても部屋の床に線が引かれているような状態になります。

この区間を整える道具が、配線モール(ケーブルカバー・ケーブルモール・配線ダクトとも呼ばれます)です。細長い樹脂製のカバーで、フタを開けてコードを入れ、閉じて壁や床に貼り付けます。ケーブルそのものを見えなくするうえ、壁や床と同じ色を選べば、線ではなく建物の一部として視界に溶け込ませることができます。

凪

配線整理は、デスクの中で完結する範囲から始めるのが順番として正しいです。ただ、デスクを整えるほど壁までの床のコードが目立つようになるので、そこまで含めて初めて部屋が落ち着きます。

とはいえ、配線モールは長さや幅の規格が多く、床用と壁用で構造が違い、固定方法も製品ごとにばらばらです。なんとなくホームセンターで手に取ると「幅が足りずフタが閉まらない」「床で踏んだら割れた」「剥がしたときに壁紙が一緒に剥がれた」という失敗につながりがちです。手持ちの環境に合ったものを選ぶために、確認する順番を3つの基準として整理します。

配線モールを選ぶ3つの基準

ナチュラルウッドのデスク上に、白と木目調の角型配線モール、平たい床用モール、L字のコーナーパーツが並べて置かれている。暖色のデスクライトが素材の質感を照らしている。

1. 設置場所と形状(壁用の角型・床用のフラット型・コーナー用)

配線モールで最初に決めるべきなのは「どこに貼るか」です。壁に貼るのか床に貼るのかで、選ぶべき形状がまったく変わります。

壁用として一般的なのは、断面が四角い「角型」のモールです。フタの高さがあり、内部に余裕があるためコードを複数本入れやすく、巾木(床と壁の境目にある細い板)の上に沿わせるように貼るのが基本の使い方です。断面が四角い分だけ出っ張りはありますが、壁の色に合わせれば巾木の延長のように見えて目立ちません。

床用として選ぶべきなのは、断面が台形やかまぼこ型に潰れた「フラットタイプ」です。床の上を横切る区間は人が踏んだり椅子のキャスターが乗り上げたりするため、高さのある角型では引っかかりやすく、割れの原因にもなります。フラットタイプは両側が緩やかな斜面になっており、足やキャスターが乗り越えやすい形をしています。床の色に合わせた木目調やダークブラウンの製品が多いのも、床用ならではの特徴です。

そして意外と見落とされるのが、曲がり角の処理です。デスクの脚元から壁までの経路には、床から壁へ立ち上がる直角や、部屋の角を回り込むコーナーがほぼ必ず存在します。直線のモールだけを買って、曲がり角で無理に切り欠いてつなぐと、そこだけ隙間ができて中のコードが覗きます。L字・T字・立ち上がり用の「ジョイントパーツ」が同じシリーズで用意されているかどうかを、購入前に確認しておくときれいに仕上がります。

サンワサプライ 壁用ケーブルモール 角型 幅22mm 1m ホワイト CA-KK22(両面テープ付き・LANケーブル3本収容)

  • 断面が四角い角型で、内寸幅19.8mm×高さ9.8mm。直径5〜6mmのLANケーブルなら3本まで収容できる
  • 裏面にクッション性のある両面テープが貼り付け済みで、底面に釘・ネジ止め用の穴が3箇所ある
  • 同シリーズにL型・出角・入角・直線のジョイントパーツ(CA-KK22L / D / R / J)が用意されている

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2. 内寸と収容本数(入れるコードの本数と太さから逆算する)

配線モールには「1号・2号・3号」や「幅◯mm」といったサイズ規格があり、号数が大きいほど内部の幅と高さが広くなります。ここで見るべき数値は、外寸ではなく内寸です。

目安として、細いUSBケーブルやLANケーブル1〜2本だけなら小さめの規格で足ります。デスクの主電源としてつなぐ電源タップのコードは被覆が厚く、断面がやや太いため、これを1本入れるだけでも小さめの規格ではフタが閉まりにくくなります。電源タップのコード1本にLANケーブル1本を加える組み合わせなら、中くらいの規格を選ぶと無理なく収まります。

将来的に線が増える可能性も考えておきたいところです。モニターを1台足す、有線のスピーカーを置く、といった変化で、壁までの区間にコードが1本増えることは珍しくありません。今の本数ぴったりで選ぶと、増えた1本のためにモールを貼り直すことになるため、内寸に1本分のゆとりがある規格を選んでおくと買い直しを防げます。

凪

号数で迷うなら、いま通す線の中で最も太いものがフタを閉めて余裕で入るかを基準にしてください。太い電源コード1本が入る規格なら、細い線を1本足しても大抵は収まります。

もうひとつ、長さの見積もりも内寸と同じくらい大切です。デスクの脚元からコンセントまでの距離を、床の直線距離ではなく「壁沿いに這わせる実際の経路」で測ります。部屋の角を回り込む場合や、床から壁へ立ち上がる場合は、その分の長さと曲がり角の数を数えておきます。モールは1本1メートル前後で売られていることが多く、複数本をつないで使うのが普通なので、経路の長さに少し余裕を持たせた本数を用意しておくと安心です。

3. 固定方法と賃貸配慮(両面テープ直貼りか、下地を作ってから貼るか)

配線モールの多くは裏面に両面テープが付いており、剥離紙を剥がしてそのまま貼れる仕様になっています。手軽ではあるのですが、この直貼りが一番のリスクになるのが賃貸住宅です。

モールに使われる両面テープは、剥がれないように接着力が強く作られています。壁紙に直接貼ると、剥がすときに壁紙の表面が一緒に剥がれてしまうことがあり、退去時の原状回復で費用を求められる原因になります。フローリングに直貼りした場合も、長期間の使用で粘着剤が床に残り、跡になることがあります。

そこで基本にしたいのが「下地を作ってから貼る」方法です。壁や床に先にマスキングテープを貼り、その上からモールの両面テープを貼ります。剥がすときはマスキングテープごと剥がれるため、壁紙や床を傷めにくくなります。持ち家であっても、模様替えで経路を変える可能性があるなら同じ方法を取っておくと、貼り直しの自由度が保てます。

床用のフラットモールについては、粘着で固定するタイプのほかに、重さで置くだけのタイプもあります。カーペットや畳の上のように粘着が効きにくい床では、貼るより置くタイプのほうが実用的です。ただし置くだけのタイプは軽い衝撃でずれるため、掃除機やキャスターが頻繁に通る経路には向きません。

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  • 床や壁に沿わせて貼れる柔軟なPVC製のフラットタイプで、長さは1m・2m・3m・6mから選べる
  • ブラック・ホワイト・グレー・ブラウンに加え、木目調・ウォルナット・白メープルなど床色に馴染む色がある
  • マスキングテープが付属しており、穴あけ不要で下地方式の取り付けに対応している

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設置場所ごとの配線モールの比較

落ち着いた在宅ワークの部屋で、壁の巾木上に貼られた白い角型モールと、床を横切る木目調のフラットモールが同じ経路でつながっている様子。暖色照明が床と壁を照らす。

3つの基準をふまえて、設置場所ごとの形状の違いを表に整理しました。

壁用・角型モール床用・フラットモールコーナー・ジョイントパーツ
主な設置場所巾木の上・壁沿い床を横切る区間曲がり角・立ち上がり・分岐点
収容のしやすさ内部に余裕があり複数本入れやすい断面が低く本数は控えめ直線モールと同じ規格を選ぶ
踏まれる耐性想定していない(割れやすい)乗り越えやすい斜面つき設置場所による
色の選び方壁紙に合わせる(白・アイボリー)床に合わせる(木目・ブラウン)つなぐモールと同色

結論|どれを選ぶか

  • デスクが壁際にあり、巾木沿いにコンセントまで這わせられる人:壁用・角型モール
  • デスクとコンセントの間に床を横切る区間がある人:床用・フラットモール
  • 経路に曲がり角や床から壁への立ち上がりがある人:直線モールと同シリーズのコーナー・ジョイントパーツを合わせて用意する

実際には、壁用と床用を1本の経路の中で使い分けることになるケースが多いです。デスクの脚元からいったん床を横切り、壁に突き当たってから巾木沿いにコンセントまで進む、といった経路なら、床の区間はフラットモール、壁の区間は角型モール、切り替わる地点は立ち上がり用のパーツ、という組み合わせになります。同じメーカーのシリーズで揃えると色味と幅が一致し、切り替わりの部分が自然につながります。

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  • フルセットには直線モール10本に加え、カップリング・インナーエルボー・アウターエルボー・フラットエルボ・3wayジョイントが同梱されている
  • モール1本は30cmまたは50cm(幅1.5cm×高さ0.9cm)で、必要な長さに切断して使える
  • 裏面に両面テープが貼り付け済みで、上面カバーは設置後も開閉できる

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配線モールを目立たせずに取り付ける4つのコツ

壁の巾木の上にマスキングテープの下地を貼り、その上に白い配線モールを貼り付けている途中の壁際。フタを開けた状態のモールの内側に電源コードとLANケーブルが収まっている。暖色の室内照明。

配線モールは、貼る前の準備で仕上がりの大半が決まります。買ってきてすぐ壁に当てて貼り始めるのではなく、次の順番で進めると、貼り直しのない仕上がりになります。

1. 経路を決めてから、モールの長さを切り出す

まず、デスクの脚元からコンセントまでの経路を決めます。原則は「壁の角や巾木、家具の際など、すでにある直線に沿わせる」ことです。部屋の中央を斜めに横切る経路は、モールで隠しても線の存在が目立ちます。少し遠回りになっても、壁沿いと家具の際をたどる経路のほうが、視界から消えやすくなります。

経路が決まったら、区間ごとの長さを測り、モールをのこぎりやモール用のカッターで切り出します。切り口が斜めになるとつなぎ目に隙間ができるため、直角に切ることを意識してください。切り口のバリは、紙やすりで軽く落とすときれいにつながります。

2. 貼る面を拭き、マスキングテープの下地を先に貼る

両面テープはホコリや油分があると接着力が落ちます。貼る面を乾いた布で拭き、しっかり乾かしてから作業を始めます。賃貸の場合や、将来経路を変える可能性がある場合は、ここでマスキングテープの下地を貼ります。モールの幅より少し狭い幅のマスキングテープを選ぶと、モールの外にテープがはみ出さず、下地の存在が見えません。

3. コードは「太い線を奥、細い線を手前」の順で収める

モールのフタを開けたら、最も太く硬い電源タップのコードを先に、モールの底へ沿わせるように収めます。次に、LANケーブルや細いUSBケーブルを、太い線の上や隙間に添えていきます。細い線を先に入れると、あとから太い線が入らずフタが閉まらない、という手戻りになりがちです。

コードは、モールに入れる前にデスク側で長さを揃えておきます。余った分をモールの中で折り返して収めようとすると、その部分だけ膨らんでフタが浮きます。余長は、デスク下のケーブルトレーの中で処理するのが基本です。天板裏の余長の逃がし方はデスク下ケーブルトレーの選び方|天板を傷つけずに浮かせる3つの基準で整理しています。

4. 曲がり角はジョイントパーツで覆い、フタは最後に一気に閉じる

床から壁へ立ち上がる地点や部屋の角は、直線モールを突き合わせただけでは隙間が出ます。専用のL字・立ち上がりパーツを上からかぶせると、切り口が隠れ、中のコードが覗きません。すべての区間にコードを収め終えてから、端から順にフタを閉じます。途中で閉じてしまうと、後半でコードが足りなくなったときに開け直す手間が増えます。

凪

モールの仕上がりで差が出るのは、貼る技術より経路の決め方です。壁や家具の直線に沿わせることを優先すると、色が多少違っても目に留まりにくくなります。

デスク本体からモールに入るまでの区間、つまり天板下から床へ下りる空中の部分は、モールでは覆えません。ここは柔らかいケーブルスリーブで束ねてデスクの脚に沿わせると、モールとの境目が自然につながります。空中を渡る配線の束ね方はデスク用ケーブルスリーブの選び方|バラつく配線を1本にまとめる3つの基準を参考にしてください。また、そもそもデスク上でケーブルの本数を減らす考え方はデスクの配線整理完全ガイド|ケーブルを1本も見せない手順で全体の流れをまとめています。

よくある質問

賃貸の壁紙に配線モールを貼っても大丈夫ですか?

両面テープをそのまま壁紙に貼るのは避けたほうが安全です。モール付属のテープは接着力が強く、剥がすときに壁紙の表面を持っていくことがあります。先にマスキングテープを貼り、その上からモールを貼る「下地方式」にすれば、退去時にマスキングテープごと剥がせます。念のため、目立たない場所で一度小さく試してから本番の経路に貼ると確実です。

配線モールの中に電源コードを入れても熱がこもりませんか?

デスクの電源タップにつながる主電源コードやノートPCの給電コードを、モールに収める程度であれば、通常の使用で問題が出ることは稀です。ただし、ACアダプタ本体(四角い変圧器の部分)は発熱するため、モールの中には入れず、風通しのある場所に置いてください。モールに収めるのはコードの部分だけ、と覚えておくと安全です。

壁の色に合う配線モールが見つかりません。塗装できますか?

樹脂製のモールは、多くが水性の塗料で塗装できます。壁紙の色が白でもアイボリーでもない場合や、木目の床に近い色が既製品にない場合は、白のモールを買って壁の色に近い塗料を薄く重ねる方法があります。塗装するなら、貼る前に塗って十分に乾かしてから貼ると、壁を汚さずに済みます。

モールを使わずに、ラグやカーペットの下にコードを通してもいいですか?

短期間の応急処置としては使えますが、常用には向きません。ラグの下を通したコードは踏まれ続けて被覆が傷みやすく、熱もこもりやすくなります。床の上を横切る区間には、踏まれることを前提に設計された床用のフラットモールを使うほうが、見た目でも安全面でも落ち着きます。

まとめ|経路を決め、場所に合う形状を選び、下地を作ってから貼る

ここまでの選び方を、確認する順番に整理します。

  1. 貼る場所を先に決める:壁沿いなら角型、床を横切るならフラット型、曲がり角には同シリーズのジョイントパーツ
  2. 内寸と長さを、通すコードと経路から逆算する:最も太いコードが余裕で入り、1本増えても収まる規格を選ぶ
  3. 固定方法は下地方式を基本にする:マスキングテープを先に貼り、その上からモールを貼れば壁紙と床を傷めにくい
  4. 経路は部屋の直線に沿わせる:壁・巾木・家具の際に沿わせると、色が多少違っても視界に残らない

配線モールは、デスクの内側では片づけきれない「壁までの最後の区間」を整える道具です。デスク本体の配線を済ませたあとで、床を横切るコードがまだ気になるなら、経路と形状の2点から手元の部屋に合う1本を選んでみてください。